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箱根駅伝

箱根駅伝東洋大学が2連覇。新「山の神」柏原竜二選手で勝ったと言っても過言ではない。早稲田OBとして解説した瀬古利彦さんは「1区から4区はいらない。もう5区だけでいい」と言ったと伝えられる。

もちろん、他の9人がいなければ、襷はつなげない。でも、他の9人は、襷をつなぐためだけにいた、そんな感じさえするレースだった。

たった一人のエースで勝てる。

スポーツは人生の比喩だという人がいるが、その通りかもしれない。人生には、光が当たる人生と、そいつに、光を当てる人生があるのも事実。

そう思った瞬間から、生き方がわからなくなる。就職活動中の学生でなくとも。結局、なんなんだと。

しかしこれはうそだ。うそであって欲しい。スポーツは、正々堂々勝つことと、威厳を持って負けることを教えてくれるはずのものではなかったか。それかなぜ。

恐らくは、ヒーローを作りたがり、感動を作りたがるメディアが仕掛けた罠なのだろう。それも間違いではない。ただ、ちょっぴり欲望的で、禁断の果実に似た罠だけれど。

その果実に慣れ、抜け出せない私たちは、ただうそぶく事でのみ、何とか日々をやり過ごすのかもしれない。人生は、多面的であり、そもそも団体競技ばかりではないと。

そんな寂しいことを考えながら観た箱根駅伝