◼︎ コトノハ ◼︎

本と芝居とラジオの日々 / all rights reserved

石村吹雪、再開

4月29日(月)。
午前3時、起床。3時40分、タクシーに乗り込む。
流れるラジオからは、前日に紫綬褒章を受章した松任谷由実
「あの日に帰りたい」
ニュースと、仕事と、日常と。
日々やり過ごし、乗り切る事だけを考える、いつもの日常の始まり。
そんな日常に意味があるのか。
自分を責める気持と、目をそらそうとする気持と。
なぜ目をそらすのか、それは、死なないため。
そうやって、心を殺して肉体を生かしている。


いつもの日常が崩れたのは午前8時。
朝の仕事が後半戦に入った頃、1通のメールが届いた。

ご無沙汰しております
あれから四年ほど経ちました。
今日から四谷コタンで再開します。


石村吹雪さんからのメールだった。
昔、四谷コタンのライブに何度も足を運び、
ライブに通えなくなった後は、自主制作のCDを何枚も買い、
そうやって、一番辛かった頃を支えてもらった歌の数々。
その後、活動を「終了」してしまい、歌が聴けなくなっていた。
その石村吹雪さんのライブが再開される。
直接の面識はないのに、こうやって案内をくれることに、感謝し、
そして迷った。


午前4時過ぎから仕事をしている自分は、最近、体調を崩していた。
寝不足と、圧力と、殺しても殺しきれない心とで、
午後には精神的に不安定になり、奇行を繰り返しているのが実態だった。
まだ月曜日。
バランスを崩しながら、日々やり過ごし、乗り切る事だけを祈る自分には、
月曜の夜から深い時間まで人前に自分をさらすことは、危険なこと。
調べれば、来月も、再来月も、ライブが入っている。
今日、無理しなくても、という思い、
来月ではなく、再開の今日が大切なのだという思い、
何より、これは救いの声だ、という思い。


そして18時、四谷コタンの扉を、およそ15年ぶりに開いた。